加納せんせい

加納朋子先生『レインレイン・ボウ』と『七人の敵がいる』読了。

レインレイン・ボウ (集英社文庫)

レインレイン・ボウ (集英社文庫)

七人の敵がいる

七人の敵がいる

加納作品を紹介してあげたら大ハマりしたという同僚から、貸していただきました。
印税に貢献できなくてごめんなさい。


いつもたいてい出版された順番に清く正しく読むのが私流なのですが、加納作品は乱読。
シリーズもどういったものがあるのか、いまいち把握していません。
けれど、読む作品読む作品、ことごとくマジ泣きします、私w
ずきゅーん! ときて、電車の中だろうがなんだろうが涙が頬を伝います。
(いや、伝う前になんとかカモフラージュするけれど)
淡々とした筆致で心に迫るセリフやらを読まされるので、はっとするのですね。
加納作品の特徴は、優しさの中にも厳しさがあるってことだと思います。
それが甘ったれたハートに直撃するんです。
ブラボゥ! かっちょいいです。
特に『七人の敵がいる』は、主人公の造形をはじめ、あらゆる意味で痺れました。
お子様をお持ちの30代、40代の方にぜひ読んでいただきたいなぁ。
『レインレイン・ボウ』は、加納先生お得意の連作短編集。
すべて女性が主人公なので、こちらも女性に読んで頂きたい。
各作品の主人公の年齢は25歳前後なのですが、いろいろな立場の女性が登場するので、感情移入すること受けあいでです。
ちょいミステリな味もあって、楽しめると思います!


やっぱり加納先生って、上手いよなぁ、としみじみ思う読書でした。