柳田先生ぇ!

途中、脚本の雑誌に浮気したりで遅々として進まなかった柳田國男全集を読了!
なにこれ、これで読めっちゅーの? という文語体の『遠野物語』に驚愕し、以降に続くエッセイの難解さに半泣き……。
そんな、いつになく大変な読書でしたが、付箋したくなる箇所がいくつもある本でもありました。
確かに『遠野物語』や『山の人生』は面白かったんですけども、読み終えてみれば、後半の考察の方に非常に関心。
特に柳田國男さんの客観性の激しさに尊敬し、おかしくもあり。
また、文学でなく明治維新前〜昭和初期の様子を伝えてくれている書というのはあまり読んだことがなく、自分にとっては貴重。
江戸後期〜明治維新というのはなんだか非常に遠い昔のような気がしていましたが、柳田先生の文体が客観的にすぎるものですから、現代の人かと見まがい、歴史の距離を近く感じることが出来ました。
思えば、柳田國男という人に興味を持ったのは京極夏彦先生を知ってから。
京極先生が、柳田國男全集を小学生の時に読破したというのを読んで、こりゃー私も読んどくか! と思い立った際、ちょうど大学1年生のときで教養の民俗学があったんですね。
その教本がちくま文庫柳田國男の本だった。
しかし、あまりの難解さ&1限目の授業でして……前期であえなく撃沈。
今回はリベンジの気持ちで挑みましたが、苦労しましたね〜。
面白いんだけどね、文章を理解するのにね……。
柳田先生はかなり頭の良い人だったと思う。
ちなみに私が小学生の頃は水木先生の妖怪図鑑にそれはもう夢中。
未だに妖怪の絵とか特長を覚えていて、当時は兄とどの妖怪が一番すごい妖怪か? とか不毛な論争をしていました。
とりあえずなんか強烈に覚えているのは垢舐め。

柳田國男 [ちくま日本文学015]

柳田國男 [ちくま日本文学015]